三度目の裁判から、7日がたった昼。

一度目、二度目と同じように、客達は女将によって墓前に招かれた。

既に見慣れた動作で女将が墓石をなぞる。
隣へ、そしてまた隣へ。
いつの間にか名のない墓に並んで置かれた、ひとまわり小さな石。

女将は、まるで背を撫でるようにそれに手を添える。
石は呼応するように僅かに光り、そしてすぐに静まった。




>>>死者の回想 ろくにんめ、ななにんめ、はちにんめ、



続>>>月が美しい夜に

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