かつん、かつん、かつん。
ひた、ひた、ひた。

廊下に響くローファーを鳴らす音。
泥が床へ落ち、染み込んでいく音。

三つ編みをゆるく垂らした少女が、ゆらゆらと宿を歩いていた。

肌から花が咲いたかと思えば、見る間に腐っては黒い泥となり、床へと落ちていく。

何かを探すかのように暫し彷徨った後、少女はひとつの部屋へ辿り着く。
中には、一心に机へ向かって書き物をしている影がひとつ。




>>>植物を愛した少女



続>>>落雷、墓の崩壊

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