その日。
弔いの儀から7日がたった夜のこと。
肌に感じる風は冷たく、月が昇ればいよいよ冬の息吹を感じる頃合いだった。
客達は夕食を済ませ、各々の時間を過ごしている時間帯――
――ぱりん!ぱりん!
なにか、ガラスが割れるような音が宿に響いた。
―――実験室。
その部屋から、ふしゅうと音を立てて白い煙が噴き出す。
それは宿中へ駆け巡った。
『ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛』
地を這うような叫び。
それと同時か、否か。
――――異変が、起こった。
>>>
絶望病、発症
続>>>
三章 非日常
最新コメント