客達を騒がせたあの火事――そして碧山真澄の負傷、緋彩狛犬の死から、指定された日数が過ぎた。

今日は2度目の裁判。

…裁判が始まろうかというその時間。

この宿を訪れて、はじめて雨が降った。
降り注ぐ雫は鯉たちが泳ぐ池に波紋を生み、
彼岸花の細やかな花弁を粒となり滑り落ちる。

大広間ではいつもの通り、女将が人々を出迎えた。

女将「…皆様、事件の捜査…お疲れ様でございました。席へ、おつきくださいませ」



>>>二章 裁判1日目
>>>二章 裁判2日目



続>>>死者の回想 よにんめ、ごにんめ、

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